ndjc2020 志萱大輔監督の初長編作品『猫を放つ』(英題:Leave the Cat Alone)が、9月26日に閉幕した第30回釜山国際映画祭のコンペティション部門に選出され、ワールドプレミア上映されました。
2018年に志萱監督の⾃主制作映画としてスタートした本作は、7 年に及ぶ制作期間を経てついに完成。30周年を迎える釜⼭国際映画祭が更なる進化のため、注⽬すべきアジア映画にスポットライトを当ててきた既存のニューカレンツ部⾨とジソク部⾨を統合し設⽴された新たなメイン・コンペティションの部⾨に堂々正式出品・ワールドプレミア上映となりました。
なお、ndjc2020の監督作『窓たち』は、第26回釜山国際映画祭 Wide Angle Asian Short Film Competition部門で上映されており、志萱監督は2度目のBIFF選出となります。『猫を放つ』は2026年に公開予定です。
《志萱大輔監督コメント》
まず、映画に見られる場を与えていただけたこと。
そして全てが正解であり、同時に全てが間違いでもある長い制作期間を経て、自分たちがやってきたことが少なくとも、「間違いではなかった」と思える場所を与えていただけたことに感謝しています。
釜山国際映画祭のFestival DirectorであるJUNG Hanseok氏、またProgram DirectorのKaren Park氏、映画祭スタッフの方々。そしてQAで映画に対する疑問を投げかけてくれた観客の皆さんの言葉によって、自らの作品のリズムやムードを再認識し、自分が無意識的に作り出そうとしている何かに、自分自身が気付かされる思いが幾度となくしました。
また一から映画を作り上げるだけの力を与えていただいたように思います。
日本で、そして母語で、『猫を放つ/Leave the Cat Alone』を観ていただける日を今から楽しみにしています。
どうぞ、皆様よろしくお願いいたします。
『猫を放つ』2026年劇場公開予定
【STORY】
「あなた今、幸せ?」という問いが、⾃分に返ってきたとき、
ようやく彼らは⾃らの現在地点に⽬を向ける。
モリは、写真家である妻・マイコとの距離を埋められずにいる。
ある⽇、かつての友⼈・アサコとの再会が呼び覚ましたのは、彼⼥への古い愛情。アサコもまたこの再会により、かつての⾃分がモリに惹かれていたことを思い出す。
しかし、彼らの思い出はすれ違う。
ふたりの記憶は、⾃⾝の欲望や期待を含みながら、ぼやけ、歪み、捏造されながら現れる。
⻑い散歩のあとで、アサコは恋⼈が作る得意料理に、モリは妻が写真で残す景⾊の中に、⾃分の今を⾒る。
どこかで軌道が逸れたふたつの⼈⽣を感じながら。
監督・脚本:志萱⼤輔
出演:藤井草⾺ 村上由規乃 ⾕⼝蘭
望⽉めいり 宮原尚之 カトウシンスケ 菅原⼤吉 古⽮航之介 佐藤ケイ ほか
英題:Leave the Cat Alone
制作プロダクション:HUT Pictures
配給・宣伝:イハフィルムズ
(2025|ステレオ | カラー | 1.85:1 | 102min)
© 2025 “Leave the Cat Alone” Film Partners
2026年劇場公開予定